一冊の本。ONE BOOK STORE。

考え方が変わった。旅にでた。助かった。私を変えた。それは、たった1冊の本。

「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」読むと絶対に牡蠣にウィスキーを垂らして食べたくなる

 本をきっかけにして新しい趣味をみつけられたら、とても嬉しいことだと思います。村上春樹さんの「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」は私にウィスキー、というよりアイラウイスキーの世界を切り開いてくれた本でした。

 私自身はそれまでウイスキー含めてお酒全般に興味がありませんでした。ワインとかウイスキーなんて、アルコールが強いお酒、としか感じてしませんでしたし、そういうつまり酔っ払う用途でしか飲んだことがなかったので、あまりいい印象を持っていなかったんです。ですが、年齢を重ねてバーにも行くようになり、一人の時間を楽しみたい時もあったりして、そんな時にに行った時に、少し詳しく知っていた楽しいんだろうなぁと思っていたわけです。だからといって、お酒の詳しい人に聞いて入り込むというようなルートではないと思うし、ものは試しでバーに通うというほど前のめりでもありませんでした。興味度合いというのがあったとして、100の内90くらいあったら行動に起こしているだろうけど、20くらいの興味度合いのものって結構あると思うんですよね。無理やり誘われたらやってみようかな、とかお金に余裕ができたらやってみようとかそういうレベルの興味。だけど、こういう度合いの低い興味って長続きしないから、頭の中に生まれては消え生まれては消えていく。私にとってのウイスキーはそういうレベルの興味。そういうレベルがバーに行くのが楽しみになっちゃうレベルになるには、もう事故レベルのアクシデントが必要です。

 私にとっての事故。それがこの本との出会いでした。たまたま本屋さんで本棚を眺めてるときにウイスキーって言葉が目に飛び込んできたんです。というより、ひらがなとカタカナの組み合わせって他でも一度話題にしましたが、結構記憶に残るんですよね。

mtribe.hatenablog.jp

 

 それで、その本を書いている人をみたら村上春樹さんじゃないですか。作家さんが書くウイスキーの本?厚さも薄いので「ついで」に買ってみました。

アイラの人の声が聞こえる。海の音が聞こえる。アイラウイスキーを飲みたくなる。絶対に飲みたくなる。牡蠣にウイスキーを垂らして、食べたくなる。そいういう本です。

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)